熱帯地域の森林伐採
森林保護が唱えられている今、世界規模でアグロフォレストリーは世界規模の活動になっています。森林破壊が最も多く行なわれたのは、熱帯地域なのです。それは一体、なぜでしょうか?
20世紀後半、熱帯地域の途上国では、人口が爆発的に増加しました。しかし、貧困であるがため、人々の食糧を確保するための輸入ができず、自国でどうにかしようと動き出しました。
これが、自分たちの食糧確保をするために始めた開墾作業=森林伐採のきっかけになります。森林伐採によって確保された新たな土地は、農場や牧草地に姿を変えていったのです。これが一番の森林減少の原因といわれています。
次に挙げられるのが「エネルギー需要の拡大」です。エネルギーと森林が直接リンクするのがわからないという方もいるかもしれませんが、熱帯地域ではエネルギーとして主に使われるのが木質燃料なのです。
日本をはじめ、世界の先進国のエネルギーといえば電気やガスですが、熱帯地域であるアフリカや南米では、この木質燃料が主流であり、家庭用エネルギーにおいては9割を占めているのです。
人口増加=家族が増えることにより、需要は拡大するため、木材燃料の消費は増え、さらなる森林伐採へとつながるのです。
また、木質燃料は安価であるという理由から、貧困に悩む熱帯地域では重宝されるのです。
そして「森林火災」です。落雷や農地開発に伴う作業中に使った火の不始末により、火事で森林が消えてしまっているという事実もあります。
また、森林火災が起こると泥炭がむきだしになり、そこから炭素が排出されるので深刻な問題になっています。森林火災は、近年騒がれている地球温暖化の影響でも起こっています。
私たちは生きるために無差別に森林伐採をし、ライフラインの大元であるエネルギーに木質燃料を頼り、自然災害や不注意による火事で、多くの森林を失っているのです。
このような現状から、アグロフォレストリーは今、世界的に注目されているのです。