アグロフォレストリーとシアバター

若い女性の美を保つ必須成分であるシアバターも、ボディショップで紹介したようにフェアトレードされ、アグロフォレストリーによる栽培がなされています。

 

ボディショップのシアバターはガーナのものですが、アグロフォレストリーで栽培されているのは、ここだけにとどまりません。

 

西アフリカ・サハラ砂漠の南にあるブルキファソでもアグロフォレストリーによる栽培が行なわれています。

 

世界で最も貧しい国とされているブルキナファソは、単に国家が貧困であるだけでなく、人々個々の幸せをも脅かしているという逼迫した状態にあります。

 

その原因には、HIV/AIDSの感染や教育問題、女性・子どもへの暴力問題などがあります。また、人口増加や気候変動によって砂漠化し、森林がどんどんなくなっています。

 

このような様々な問題を抱えるブルキナファソでは、シアバターの木をアグロフォレストリーによって植栽していくことで、総合的に貧困問題を解決しようとしているのです。

 

シアバターの木は、木を伐採せずに欲しいところを収穫できるという特性があります。そのため、ブルキナファソでは貴重な収入源になる大切な木です。

 

ブルキナファソでもボディショップの人気商品「ボディバター」のように女性の美容に役立つアイテムとして、また家族で使える薬として、彼らの日常には必需品でした。

 

しかし、現状では北部・中部での収穫量が減っており、木々の老化が始まっているといいます。そこで、アグロフォレストリーによる植栽で増産を図ろうとしているのです。

 

まだブルキファソでのアグロフォレストリーは始まったばかりですが、まずは10年かけて土台をしっかりとつくり、増産することで地域が自立することを最大のテーマとして取り組んでいます。