従来の農法とは?
世界各国で普及が強化されているアグロフォレストリー。熱帯地域の国とともに日本企業も算入しているアグロフォレストリーが最新の農法だとすれば、今まで行なわれていた農法とはどのようなものだったのでしょうか?
今までの農法には、先ほど述べた焼畑農法とプランテーション農法というものがあります。ここでは、プランテーション農法とはどのようなものかを見ていきましょう。
プランテーション農法とは、大規模な工場と同じようなシステムで、広大な農地に、安い労働力を大量に投入して、単一作物を大量生産する農法のことをいいます。
農場を経営しているのは国であったり、企業や民間で、経営側は「プランター」と呼ばれることもあります。
プランテーション農法の特徴であり、問題であるのは労働力と環境破壊です。かつてのプランテーション農法は、労働力を安くすませるために、植民地の原住民や奴隷、今でいうと発展途上国の農民がつかわれています。
プランテーション農法を行なう際に、経営側のプランターがその土地を買い占めることで、先住民が土地を奪われるということから、人権問題におよぶリスクがあるのです。
また、広大な土地を農地に開発し、大量生産をすることから、この農法には伐採による森林破壊・水質汚染・大量の農薬を使う問題など、環境破壊の一つであるとされています。
プランテーション農法で栽培されているのはコーヒーや天然ゴム・サトウキビ・ヤシ・綿花・果物と全般です。
国はこのようなプランテーション作物を輸出商品としており、輸出への依存度が高い国は、大きな外貨変動や自然災害が起こると、その打撃が大きいということが問題視されています。
日本のように食料の輸入に頼っている国の場合、自国での自給自足が食料の需要と供給に追いつかない場合、輸出国の生産が伴わず食料が入ってこないと、下手をすれば飢餓が起こってしまうというリスクもはらんでいるのです。