ランチェスター戦略の原点

ランチェスター戦略を元にしてランチェスター経営戦略を立てている企業は多いと思いますが、ランチェスター経営戦略を立てる上でもランチェスター戦略の原点を知ってみるのも悪くないですね。

 

ランチェスター戦略を編み出したのはイギリス人のF・W・ランチェスターです。彼は第一次世界大戦の頃、戦闘機の開発エンジニアとして働いていました。そんな彼は自分が作った戦闘機の成果が戦争でどれだけ上がっているのかと言う所に興味を持ったそうです。その結果、武器の性能と兵力の数を戦闘力として表し、敵に与えるダメージの度合いが決まる事を発見しました。これが第一法則、第二法則として編み出されたランチェスターの法則と言う事になります。これがランチェスター経営戦略の原点と言う事になるのです。

 

これを第二次世界大戦の時に活用すべく、コロンビア大学の数学教授であるB・O・クープマンが作戦研究チームを作り、敵に与える直線的な力と間接的な力とに分けて捉え、ランチェスター戦略方程式を導き出したのです。この方法は戦争後に産業界へと応用されていく様になったそうです。例として、フォルクスワーゲンがカナダに進出する際にも適用されたそうですよ。ランチェスター経営戦略は原点は欧米ですが、ビジネスに適用すべく経営戦略を体系化したのは日本だそうです。故田岡信夫先生が法則と戦略方程式を元に販売・競争戦略を打ち出したのです。多くの企業がこの戦略を導入し、コンサルタント達も影響を受けてしまう感じもある事から、販売戦略のバイブル的存在ともなっています。