「第一の法則」または「一騎打ちの法則」と言う法則がランチェスター法則として有ります。こうした法則を取り入れてランチェスター経営を実践している企業はたくさん有ります。昔のトヨタと日産における販売競争が良い例かもしれません。車産業においてこの2社で全体の75%以上を押さえてしまう事で、この2社で集中的に競争が起きる様になります。これで一騎打ちの法則になってしまいます。ではこの法則というのはどういうものかと言うと、1対1でお互いに狙い撃ちをしていくと言う戦い方になります。
【第一の法則の式】Mo-M=E(No-N)
【それぞれの意味】Mo・・・味方の初期の兵力数
M ・・・味方の残りの兵力数
No・・・敵の初期の兵力数
N ・・・敵の残りの兵力数
E ・・・武器の性能の割合比(交換比)
これを掻い摘んで話すと、戦う武器の性能がどちらも同じであるならば、初期兵力数が少ない方が負けると言う式になるそうです。この法則を使って勝利し続けたのがあの豊臣秀吉だったとも言われています。その昔、相手の兵力数の方が多い場合は和睦を直ぐにして自分達の兵力数を高める事に専念しました。敵が一人でも多い場合は戦いをしなかったともいわれています。そうする事で連戦連勝をしていたと言います。もちろんそればかりで該当する訳では有りません。色んな武器が有りますから兵力数だけでどうにかなる物ではありませんが、こうした教えを守る事で企業においてもランチェスター経営で成功する事が出来るのではないかと思うのです。
第一法則の例
色んな法則がランチェスター経営戦略には有りますが、ここでは第一法則としての例を挙げてみたいと思います。第一法則と言うのは一対一で戦う一騎打ちの法則として、弱者の戦略として知られています。これをランチェスター経営戦略では式を使って表現しています。
Mo-M=E(No-N)
と言う式です。
Moと言うのは味方の初期の兵力数の事、Mは味方の残りの兵力数の事、Eは武器の性能や交換比の事、Noは敵方の初期の兵力数の事、Nは敵方の残りの兵力数の事を指しています。つまり、戦闘力と言うのはE×兵力数と言う事になります。もし同じ武器を使って戦うのであれば、初期の兵力数によって強者弱者が変わってくると言います。
例えば味方が10人、敵方が6人、武器の性能は同じである場合、「10-M=1(6-0)」と言う図式が成り立ちMが4、つまり味方の残りの兵力数は4人と言う事になります。これで初期の兵力数が多い方が有利で有る事が分かりますよね。じゃぁ敵方が勝つ場合には、初期の兵力数を増やすか、武器効率、武器の性能を上げる必要が有ると言う事になります。計算式から見てみると、大体2倍弱以上の武器効率を上げる必要が有ると言います。もちろん弱者が勝つ為には初期の兵力数を強者の人数以上にする必要が有ると言う事になります。これを元にしたのかどうかは定かじゃ有りませんが、ランチェスター法則を利用した昔の人に豊臣秀吉がいます。秀吉は相手側の5〜6倍もの兵力を揃えて戦に勝っていたと言われているのです。