ランチェスター【第二の法則】
「第二の法則」または「集中効果の法則」または「強者の法則」と言う法則がランチェスター経営戦略にて法則が取り込まれています。ではこの法則は一体どんな法則なのでしょうか?
分かりやすく言うと、1軍が3人いたとします。2軍が2人いたとします。両軍とも同じ武器を使っているので戦力的には同じだとします。こうした場合どういう様な状況になるかと言うと、これは第一の法則(弱者の法則)とは全然違う物になります。1軍は2軍の2人から1/3ずつ3人で攻撃を受けます。そして2軍は1軍の3人から1/2ずつ2人で攻撃を受けます。これにより比重的に2軍の方の損害が大きくなります。
次に1軍が16人、2軍が4人だとします。普通に考えたら1軍が圧倒的に有利なのですが、持っている武器で1軍の4倍の性能が有る武器を2軍が持っているとしたらどうでしょう。2人で4倍の武器を持つのですから16人分の勢力が有ると言う事になり、お互いの軍が同じ様な損害を受ける様な形になります。こうした事から第二の法則について考えてみると、物量や商品の価値や性能がとても重要である事がお分かりいただけます。つまり第一の法則に寡占状態が該当する事になりますが、力が分散していると第二の法則の方に該当する様になります。これで占拠率、つまりランチェスター経営戦略においてはシェア率が高い方が有利になると言う事になるのです。ですから弱者はこれに対して事業合同等力を合わせる必要、つまり統合や合併をする必要が出てくると言う訳です。
第二法則の例
ここではランチェスター経営戦略には色んな法則が有りますが、第二法則としての例を挙げてみたいと思います。第二法則と言うのは確率線等の法則、集中効果の法則、強者の戦略として知られています。これをランチェスター経営戦略では式を使って表現しています。
Mo(二乗)-M(二乗)=E(No(二乗)-N(二乗))
と言う式です。
Moと言うのは味方の初期の兵力数の事、Mは味方の残りの兵力数の事、Eは武器の性能や交換比の事、Noは敵方の初期の兵力数の事、Nは敵方の残りの兵力数の事を指しています。つまり、戦闘力と言うのはE×兵力数と言う事になります。機関銃を打つ様にランダムに打つ戦いの事を指しています。つまり強者の戦略と言う事になります。
例えば武器の性能が同じで味方が10人、敵方が6人いた場合、上記の式に当てはめていくと味方が8人残る計算になります。つまり人数が多いのであれば第二法則として戦った方が断然有利と言うことなのです。では敵方が勝つ為にはどうすればいいのでしょうか?それはEで表されている武器の性能を上げるか、兵力の人数を増やすかしなければなりません。式に当てはめていくと約3倍もの性能か人数UPが必要になるのです。こうした計算からも分かる様に、人数が多いとそれだけ有利だと言う事になるのが強者の戦略と言う事になります。強者の戦略にも色んな法則が有りますので、それを良く踏まえた上で経営戦略を練る様にしていきましょう。