ベンチャー企業が失敗する時とは?
ベンチャー企業は、若い開発者が、若い力を発揮している企業です。
そんなベンチャー企業の内部では日々、大企業になるための悪戦苦闘が繰り広げられています。
ベンチャー企業の経営が、すべての場合においてうまくいく訳ではないということは、みなさんも知っての通りだと思われます。
大企業でもバタバタと倒産していく昨今、あの大手証券会社のリーマンブラザーズが約三十二兆円の借金を負うことになるなんて、誰に想像できたでしょうか?
大企業でさえ倒産をまぬがれない今日(こんにち)において、ベンチャー企業も、日々生まれては消え、生まれては消えの状態を繰り返しています。
一年に何百社生まれたとしても、成功するベンチャー企業はほんの一握り。
ベンチャー企業の多くは、大企業になることなく、社会から退いていきます。
経営の悪化をたどる原因のほとんどは資金繰りにありますが、それは「いかに倹約して使うか」ではなく、「いかにタイミングよく、有効に使えるか」というところにポイントがあります。
たとえばベンチャー企業には、「失敗しやすい時」というものが存在します。
以前も日記の中でお話ししましたが、ベンチャー企業の多くは「ベンチャーキャピタル(ベンチャー企業に投資するための会社、団体)」から、資本金を集めて経営していきます。
しかし、その大金に安堵してしまい、「これだけあるなら大丈夫」と、気の緩みから資金繰りに失敗する企業もあるのです。
「大きな成果を生み出すためには、設備への大きな投資が必要だ」と企み、技術を発揮するための設備に費用の大半を消失させ、それなのに何一つ成果が残せず、借金だけが残ってしまうというケースもあります。
たしかに、アドベンチャー(冒険)には失敗や怪我がつきものです。
挑戦者の代名詞であるベンチャー企業は、失敗と常に隣り合わせだといえます。
新しい分野を開拓するということは、「どうなるかわからない」「照らし合わせるための過去のデータがない」ということなのですから、自分たちなりの切磋琢磨が必要なのです。
つまり、企業で「冒険」するにおいては、どんな場合であっても、「絶対に大丈夫だ」という安心感を抱くべきではありません。
「これで成功するだろう」という安易な期待感こそが危ないといえますし、そのように油断している瞬間が最も、ベンチャー企業が「失敗する時」だといえるのです。