農業系のベンチャー企業について

前回までは、科学的なベンチャー企業についてを説明してきましたが、ベンチャー企業は科学系やIT系のものばかりではありません。
もっと市民にとって身近なテーマに取り組んでいるベンチャー企業も存在します。

 

そのベンチャー企業とは、「坂ノ途中」という農業系の企業です。
若手社長の営むこの農業系ベンチャー企業は、従来の「需要と供給」の流れから零れ落ちていた野菜を、無駄にせず、その無駄になる過程を作らせないようなビジネスモデルを展開しています。

 

たとえばこの企業は、国外との流通の間にしかなかった珍しい野菜を、国産で製造販売し、「多くの人から需要がなかったものも取り扱い、その価値のわかるところに確実に供給する」といった、画期的なビジネスを展開しています。

 

放棄された農地も無駄にせず、「体験農家」として売り出し、新たなビジネスの拠点にするなど、その工夫もかなり革新的なものとなってます。
まだまだ若い企業ですが、「共に坂を上っていこう」という気持ちから社名に「坂ノ途中」と名づけたというだけあって、長い目で見て成功する企業にしていこうという堅実な情熱が感じられる企業です。

 

このように、ユビキタス社会(いたるところにコンピュータが内在する社会)においても、土まみれの健康的な手でイノベーションを興そうという、農業系のベンチャー企業が存在するのです。
農業系のベンチャー企業は、食料自給率の低い日本において、今後ますます成長が期待できる企業であるといえます。
もし、彼らが街で野菜を売っているのを見たら、ぜひ、試しに食べてみてほしいと思います。