大学発のベンチャー企業

ベンチャー企業には、大学の研究を実用化するために起業されているものもある。ということを前回お話しましたが、大学発のベンチャー企業には、それ相応のリスクと「裏事情」があります。

 

大学発、というと、いかにもベンチャービジネスらしい新鮮な印象を受けますが、大学発のベンチャー企業の場合、支援体制があまり確立されてないという点があります。

 

大学の規模によっては、バックアップの大きいところもあるのですが、そうでないところは生徒が自主的に、自己流で会社を運営していかなければなりません。

 

結果、上場にばかり目を向けてしまうことで、株主の割合を不可思議なものにしてしまう会社もありますし、何分「わかってない」経営になるということも多いのです。
その上、開発のために資金が必要ともなると、失敗した時のリスクも総じて大きくなり、「失敗した後のこともどうしたらいいかわからない」彼らは、ますます低迷してしまうのです。

 

もちろん、過去に起業した経験などのある教師が社長になるのであれば問題なく、生徒にとって価値のある学習になるような、良質な経営ができるかもしれませんが、社長がまだ若い学生の身分で、バックアップもないとなると、方向性さえまともに定まらないのですから、始末におけません。

 

また、「研究室での開発」であるにもかかわらず、担当教員などが個人で成果をもぎとってしまうというケースもあるなど、大学発のベンチャー企業にしかない問題もあるようです。

 

大学発というと健全なイメージが先立ちますが、内情としては上記のような、支援体制や内部構成などの問題があるということです。
以上の点から、大学発のベンチャー企業には、生徒を守るための「バックアップ体制」が重要だということがおわかりいただけたかと思います。では、ベンチャー企業のバックアップには、どのようなものがあるのでしょうか?